単石ドレッサはあらゆるドレッサの中で最もシンプルな構造をしています。
よってあらゆる研削盤に対応でき今でも最も使われているドレッサです。
しかし、下図に示すように方向性や摩耗時のドレス性能の低下を考えると限界があるといえます。
単結晶単石ダイヤモンド(天然)のイメージ
先端が摩耗したら回転させ使うか修理に出すなどの事を行わなければなりません。
しかし、良質な天然ダイヤのシングルポイントの切れ味はすばらしく原石の選定によってはボンドドレッサや多石、角柱タイプでは得られないドレスができます。
また、例外的に先端の丸まったダイヤを使用し、砥石表面の目をつぶし面精度を上げる方法もあります。
角柱ドレッサは左記の問題点を解決してくれます。
また、リシャープ修理などの必要性もありません。平面研磨、円筒研磨、内面研磨、センターレス研磨、など
ほとんどの研削に使用できます。
先端摩耗時のドレス安定性の比較
角柱タイプのSD、CVDは作業面積が一定しております
天然のロングの原石を複数列配列したこのタイプは、天然石特有の鋭い切れ味と、高寿命が得られます。
円筒研磨、センターレス研磨,大型平面研削などによく使われます。
ホルダーに取り付ける際は左図のように、ダイヤが砥石に対しすべて、90°に当たるようにセットしなければなりません。
一列全て均等に当たるようにセットしてください。
一粒一粒は非常に小さなダイヤですが高品質で、硬く全体に細いのでシャープな切れ味が得られます。
角柱ダイヤのところと少し矛盾しますが、やはり天然ダイヤの硬さは圧倒的で硬度の高い砥石のドレス。
しかし、角柱ダイヤと違いダイヤとダイヤの列のつなぎ目で多少ドレスがばらつくことがあります。
成型研磨においてはドレッサを用いた砥石の成型が非常に重要です。
一般的に細い溝の加工を行う場合は、アルミナ系や単結晶の#320以上の砥石を使用します。インプリの#80程度(ダイヤ部6φ×6T円筒型)が標準で粗取りし、最後は円錐ポイントの鋭利な先端で仕上げます。
この際ダイヤは砥石の片面からのみ追い込む片刃の方がよい結果が出るようです。
U寸法は0.2ミリ以下が可能です。また、#240程度の細かい砥粒のインプリを使用すると砥石の角出し(0.03R程度)がきれいにできます
※成型性に富み、角持ちの鋭い高品質な砥石あります。
砥石選定でお困りの方は詳しくはメールにてお問い合わせください。
砥石側につけるRとダイヤの角度R選定の目安
砥石R | ダイヤ角度(θ) | ノーズR |
---|---|---|
0.1R | 30° | 0.05R |
0.2R | 50° | 0.1R |
1.0R以上 | 60° | 0.2R |
※上記はあくまでも目安であってR成型を保証するものではありません
円錐ポイントにおける製作作可能な角度およびノーズR
θ=30°~90°
R=0.05~